ナレーション

私がアナウンサーじゃなくてナレーターになりたいと思った理由

大山もも代
大山もも代

こんにちは!

バイリンガル・ナレーターの大山もも代です。

フリーランスで日本語と英語でナレーションをしています。

どんなナレーションをやっているの?

三井住友銀行の端末音声や、公共施設のトイレ自動音声

「ムヒ」のテレビCMや、サンシャイン水族館の館内放送などを担当しています。

 

研修ビデオやeラーニング教材のような、かっちりとしたナレーションをすることもあれば

プロレスのリングコールのような盛り上げ系のご依頼を頂くこともあります。

 

本当に色々なところで私の声を使ってもらっていてありがたいと思っています!

海外で過ごした中学生時代

ここでちょっと思い出話を・・・

日本の小学校を卒業した後、父の仕事の関係で家族でイタリアに移り住みました。

インターナショナルスクールに通うことになったので

先生や友人とは英語、学校を一歩出ればイタリア語という環境の中

日本語の本を読むのが一番の楽しみでした。

 

両親が読書好きで、小さい頃から家にはとにかくたくさん本がありました。

イタリアにもたくさん持って行っていましたが

航空会社に勤務していた父が機内で不要になったものを引き取っていたのか、

気がつくと新しい文庫本が本棚に増えていたりして、それを見つけては読んでいました。

 

思えば、自分の母国である日本や

母語である日本語を意識し始めたのもこの頃かもしれません。

「卒業したら何になろう…?」悩める大学時代

(色々割愛しますが)

大学では日本語を専攻しました。

日本が好き!日本語が大好き!

その思いがますます強くなっていき、

卒業後は『日本語に携わる仕事に就きたい』と思うようになりました。

 

イタリアで身につけた外国語

そして、大好きな日本語

両方をいかせる仕事は何だろう?

最初は、通訳や翻訳を考えました。

しかし、自分は声を出して表現をすることが好きなのだと気づいたのです。

スクールに通ってアナウンサーを目指す

言葉と声を使った仕事=アナウンサーになりたい!

そう思った私は、まずはアナウンサーを目指し、アナウンススクールに通うことにしました。

ところが・・・

アナウンススクールの先生に

「大山さんには、アナウンサーよりナレーターが合ってそうだね」

と言われてしまいます。

どんなタイミングで言われたのかもう忘れてしまいましたが

今思えば遠まわしにアナウンサー向いてないって言われてたんだろうなあ(笑)

しかしそこで私はその言葉を真に受けて

初めて「ナレーター」という職業を意識することになりました。

それまでナレーターがどんな仕事なのか全く知らなかったのですが、

意識してみると、あれも?え、これも?という感じで

テレビやラジオ、街中は様々なナレーションに溢れていることに気づきました。

あれは全部ナレーターだったんだ・・・!

かっこいい・・・

知れば知るほど、自分のやりたかったのはアナウンスではなくナレーションなのだと思うようになり

大学卒業と同時にナレーター養成所に通って、ナレーター修行をすることになりました。

養成所で二年間のナレーター修行

私の通ったのは週二回、二年間の声優ナレータースクールです。

ナレーションの技術と、演技を一から勉強しました。

通い始めたころは、あわよくば声優もやってみたいなーなんて思っていたので、どちらも勉強できるスクールに決めました。

スクールでは、声優として声だけで説得力のある演技をするためには、体を使った演技力が何よりも大切ということで、滑舌と演劇の基礎を叩きこまれました。

舞台公演もいくつも経験させてもらいました。

思い返せば、小学校の頃から朗読の授業や演劇が大好きで
人一倍はりきって取り組んでいたので、演技の稽古に打ち込むのは楽しかったです。

そんなこんなで二年が経ち、スクールを卒業して事務所に所属をさせてもらいナレーターとしてデビューしました。

(スクールに関してはまたゆくゆく記事にしていこうかなと思っています)

今年でナレーター歴12年

事務所に所属して3年が経った頃、独立してフリーでやっていくことを決め

そこからもう9年が経ってしまいました。

あっという間でしたが、その間に色々なことがありました。

挫折もたくさん・・・!

 

でも、好きなことを仕事にできている幸せをかみしめて

いつも楽しくお仕事させていただいています。

どんなお仕事でも、「私の声を使いたい」と思ってくださった方のために

喜んでいただけることは何でもしたいです。

おわりに

今年は動画元年と言われているそうですね!

個人が自分のメディアを持って自由に発信していく時代。

また、AIの進歩も相まって、私達ナレーターの在り方も

これからどんどん変わっていくのだと感じています。

時代に乗りながら、新しくて楽しいナレーションを提案できたらいいな。

 

ずっとナレーション一本でやっていくのだと思っていましたが、

昨年子どもが生まれてから、それまで趣味でやっていた絵本読み聞かせがもっと楽しくなり

今になってぽつぽつ仕事になりはじめました。

 

子どもが生まれてできなくなった仕事もあるけれど、

逆にこうやって仕事が増えることもあるのだな、としみじみ。

変化は、楽しんでいたらそのうち良いことがあるんじゃないかと思えます。

まとめ:私がアナウンサーじゃなくてナレーターになりたいと思った理由

今回の記事タイトル、アナウンサーじゃなくてナレーターを目指した

とか偉そうに書いたはいいものの・・・

スクールの先生にそっちの方が向いてそうって言われたから、という

まったく深堀りできてない答えで、なんか、ちーんてなってます。。

 

あくまでも私の解釈ですが

 

アナウンサーは「情報を過不足なく伝達する人」

 

ナレーターは「声の表現で作品を彩り、聞く人の心を動かす人」

 

なんじゃないかなって思います。

そう思うと、私がやっていきたいのはやっぱりナレーター。

「声の表現で作品を彩り、聞く人の心を動かす人」

は、私が目指すナレーター像です!

 

例えば、CMと研修動画のナレーションってまったく別物に見えますが、

見た人に次の行動を起こさせるという点では共通してる。

人の心を動かして、行動を促せる、そんなナレーターになりたいと思っています!